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パーフェクト・ワールド・エンド12-5

 ――ここに居る間くらいは誰でも平等だと言える世界にしたかった。  なぜか、いつだったか聞いた台詞を行人は思い出した。そう言う意味では、後継者だよな、とも。 「じゃあ」  バツの悪さを誤魔化すようにして問いかける。 「向原さんはどういう人格なわけ? おまえから見たら」  行人にはあの二人の関係が良く分からない。もっとで言えば、成瀬のことも分からないし、向原のことなんてより一層分からない。。聞く耳を持ったことが伝わったのか、高藤が椅子を引いた。 「俺から見たら、で良いの?」 「うん。昔から知ってるんだろ?」 「まぁ、……知ってると言えば知ってるけど。言ったことあったかな。分からないけど、俺、陵に入る前からずっと成瀬さんに付いて回ってたからさ。その流れで向原さんにも昔から遊んでもらってて」  あの人に遊んでもらうと言うイメージ自体が湧かない。けれどさすがに言えなくて、行人は想像を試みた。  ――大人っぽいって言っても、よくよく考えれば二つしか年が違わないんだもんな。二人とも。

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