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第7話

「ふう……」  乱れた衣服を整え、むき出しになったままの性器をしまう。それから手錠で擦れた手首をコキコキと動かしていると、伴が不安げな眼差しで霧島を見上げた。 「お、お前らふたりがかりで俺に何する気だよッ?」  どうやら中井も勘定に入っているようだ。  中井に限ってそれはないだろうと口を開こうとしたそのとき、視界の端に見慣れないものが映る。  だがそれは現物を見たことなかっただけで、この手のプレイにはよく使われるものかもしれない。それは真っ赤なボールギャグだ。  霧島は中井に耳打ちをし、それを取って来させる。その間も伴は喚き続け、次第に耳が痛くなってきた。 「今回のことは全部俺が悪い! だから妙な真似はするなよ! さっさと手錠解きやがれ!」 「うるさいって言ってるだろ」 「そーだよ。伴、アンタうるさい」  中井から渡されたボールギャグを手に取ると、伴はそれまでの態度を一変させ、泣き落としにかかろうとする。 「なあ、頼むよ、遊びじゃねえか、こんなこと――お、おい! よせ、止めろっ……ん、ぐッ、うう――ッ」  うるさい口は塞ぐに限る。ついでに伴の衣類をすべて剥ぎ取った。着やせする伴の身体は意外にも筋肉がついている。霧島は割れた腹筋を撫でながら、怯えを隠せない伴に向かって告げた。 「不様だな。お前も俺を犯すつもりだったのか? そんなこと、できるわけがないのに」 「うう――ッ!」 「まあ、お前はしばらくそこで大人しくしてろ」

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