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合間
恋とか、愛とかは。オレにとって、バカらしくて、くだらないもの。
運命の相手も。運命の赤い糸も。心底馬鹿馬鹿しいと思っていた。
そんなのが話題になれば、嫌気がさして、イライラして。耳に入るだけで、反射的にしかめっ面が完成、といった具合。
私物を放り出してまで机に押し込まれる、プレゼント。
衛生うんぬんが分かってないのか、靴箱にまで、ラブレターやら、溢れかえる程のプレゼントが。
自覚できてるほどの、ひねくれた性格や、気の短さも災いしたんだと思う。
運命の恋以前の問題。「惚れた腫れた」の段階から、オレにはひどく鬱陶しくて。プレゼントや手紙については、ちらとも見ずにゴミ箱直行がお決まりのコース。
オレの性格とか。オレ自身の感情とか。
この際だから、靴箱につっこまれるなんて衛生的にうんぬんっていうのも抜きに、ただただ客観的に“オレ”を見れば、一般男子生徒には殴られそうだ。フェミニストに知られれば、「そこに正座しろ」と怒られて、説教されかねない態度だと思う。
でも、言い訳が許されるなら。
実際鬱陶しかったんだ。それに、オレは、社交場を経験して、ポーカーフェイスを習得して。なんなら腹の探り合いにも、それなりに長けていても。
結局、自分の鬱陶しさを本当に隠して、紳士的に振舞ってみせられるほどには、人間出来てないガキなんだろう。
ありきたりな話だと思う。
今までオレの、こんな態度に振り回された女子からすれば、「ふさけるな」と憤慨されるかもしれない。
でもそんなオレだって、正に言葉の通り、恋に落ちたんだから人生って分からないものだ!
罰が当たったなんて悲観するつもりはないけど。今までの行いそのものを、ちょっとは悪いと思えても、そのせいだ、なんて思えないんだけど。
それでも、ただの事実として、人生はそんな簡単にいくものでもなかった。
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