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Growing up(26)*
ベッドのスプリングが揺れて、頭の上でパチっと微かな音が聞こえた。
顔を覆った腕の隙間から、柔らかい電球色の光が射し込んでくる。
腕を外して見上げると、その光は、ベッドヘッドに取り付けてある、小さなランプの灯りだった。
「これくらいなら、点けてもええやろ?」
薄暗い部屋で、翔太の顔がオレンジ色に浮かび上がる。
「暗すぎて、よう見えへんねん……」
──翼の、顔が……と言いながら、翔太が身体の上に覆い被さってきた。
額と額が、コツンと軽く当たる。
「……う、ん……」
そう答えると、翔太は短く触れるだけのキスをくれた。
──なんだ……。灯りを点けたかっただけなのか……。
翼は、心の中で安堵の息をついて、翔太と視線を合わせた。
「なぁ……?」
「……ん?」
「……翔太も、全部脱げよ……」
翼は真っ裸に剥かれているのに、翔太は、まだスウェットを脱いでいない。
「オレばっか脱がされてんの、なんか不公平や……」
そう言って唇を尖らせる翼に、翔太は思わずプッと吹き出した。
「……そうやな……」
そして、翼を跨いだまま膝立ちになり、スウェットと下着を一気に下ろして、足から抜き取っていく。
翼の喉が上下に動き、コクリと小さく音を立てた。
照明を点けたから、翼の目にそれは、はっきりと見えてしまう。
さっきは、翔太が翼のを見た途端、やっぱり自分と同じものが付いている男とは無理だと、萎えてしまったんじゃないかと思ったけれど……それは杞憂だった。
翔太のも、翼と同じように上を向き、張り詰めた先端から零れる透明の雫に、腹や下生えまでもが濡れていた。
──かっこええー。
そんな表現はおかしいかもしれないけれど、それが第一印象だった。
今まで他人と比べた事なんてなかったけれど、翔太のはどう見ても自分のよりも、太いし長いし、男らしい。
「何、じっと見てんの。スケベ」
苦笑を零し、翔太が身体の上に伸し掛ってくる。
「……スケベって……どっちがっ……」
言い終わる前に唇が塞がれた。
「……っ、んっ……ん……っは」
翔太の舌が、強く絡みついてくる。今までにない程に激しいキスに、息があがる。
汗ばんだ肌と肌がぴったりと合わさっているのが気持ちよくて、翼はキスに応えながら翔太の背中に手を回して抱きしめた。
翔太の体温が上がるのが、はっきりと伝わっくる。
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