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Growing up(27)*

 重ねた身体の間で、今にも弾けそうなお互いの塊が擦れあっている。翔太の脚が翼の膝を割り広げて間に入り、更にそれが密着した。 「……っは……」  唇が僅かに離れて、息を吸い込んで、すぐにまた重ね直して。飲み込みきれない唾液が唇端から零れて、喉を伝っていく。  そうしながら、翔太が腰を強く押し付けて身体を上下に動かした。 「……っ、ふっ……うっ……」  ぴったりと密着した二人の腹の間に挟まれて擦れ合うのが気持ちよくて、重ねた唇の隙間から漏れる声が止まらなくて、気がつけば翼も翔太にしがみつき、腰を揺らしていた。  先端から溢れる先走りがお互いの肌を汚して、ヌチュヌチュといやらしい音を立てている。 (このままイきそう……)  それくらい気持ちいい。そう思った瞬間に、翔太がシーツに手をついて、密着した身体に隙間ができる。 「……あぁっ……」  そして二人分の塊を一纏めにして、先走りを塗り広げながら扱き始めた。  聞こえてくる粘着質な音のリズムが早くなる。 「めっちゃ、濡れとぉな……」 「……言わんで、ええっ……」 「俺も、おんなじやから……っ」  二人の吐き出す息で、辺りに漂う空気が熱の籠った湿り気を帯びていく。  こみ上げてくる吐精感に腰が浮き、翔太の手の中で限界まで張り詰めた昂りがビクビクと跳ねる。翼はギュッとシーツを強く掴んだ。 「……しょぉ、たっ、イきそっ……イくっ」  眉根を切なく寄せて、顔を紅潮させて潤んだ瞳で見上げてくる翼を、翔太は目を細めて見下ろした。 「イって、ええで……」  射精を促すように、先端を爪で刺激され、双珠を揉み込まれて、腹筋に力が入った瞬間に、熱い飛沫が翼の肌に散る。 「……俺も……っく……」  翔太は自らを扱く手を早め、翼よりも少し遅れて、その手の中に白濁を吐き出した。  繰り返す荒い呼吸が、静かな部屋に響いている。  達した後の倦怠感に襲われながら、ぼんやりと見上げると、翔太は手についた白濁をティッシュで拭っていた。  自分の胸元へ視線を落としてみれば、そこは翼が放った白濁で汚れている。 (オレも、ティッシュ……)  そう思うけれど、手を伸ばすのも億劫な疲労に抗えず、翼は目を閉じた。  好きなやつとキスをして、身体に触れ合って、抱きしめられて……。  翼にとっては、何もかもが初めての経験で、もうそれだけで十分満足できた気がする。  ゆっくりとベッドのスプリングが揺れて、翔太の匂いが目を閉じている翼の鼻腔を掠める。そう感じた次の瞬間……。ぬるりと熱いものが胸元を撫でていく。 「……っ、翔太? 何しとぉ!」  驚いて目を開けると、翼の吐き出した白濁を、翔太が舌で舐め取っていた。 「……不味いな……」 「あ、当たり前やろ!」 「そやけど、翼のやと思ったら美味しいような気もする」 「あ、アホっ!」  ティッシュを取ろうと上体を起こすと、翔太の手に軽く肩を押されて、ベッドに逆戻りさせられた。 「翼、まさか、これで終わりとか思っとぉ?」  唇が触れ合うくらいに近い距離で囁かれて、目を見開いた。 「へ……? ちゃうの?」  答えると、翔太は唇を重ねて、一度だけ軽く舌を絡ませた。すぐに咥内から出ていった舌が耳殻を撫でて、低い声を鼓膜に響かせる。 「こんだけで、終わるわけないやろ?」 「……っ」  身体を伝うバリトンに、さっき達したばかりで、満足していた筈の身体が、一瞬でまた熱く疼き始めていた。

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