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Growing up(29)*
「まっ、待っ、そんなとこ舐めんなっ、き、汚いやろ!」
身を捩って逃げても、すぐに腰を掴まれて引き戻される。
「風呂入ったんやし、大丈夫や」
そう言って、翔太はまたそこ顔を埋めて、唇を密着させる。
「──ッうっ、わっ、あっ! あかんって!」
ヌルヌルと、硬く閉じている蕾の周りを宥めるように舐めていた舌先が、狭い入り口をこじ開けるように挿ってくると、翼はビクビクと腰を震わせた。
「……何? そんな気持ちええの?」
「ちゃ、ちゃうっ、なんか、こそばいんや……」
だけど本当は、くすぐったいような、ムズムズするような感覚から、少しずつ甘い快感が広がっていく。
そのことは、翔太にもとっくに見破られていた。
「そやけど……翼、こそばいって言うとこ、感じるみたいやん……」
「……っ、そんなことっ」
顔を真っ赤にする翼に、翔太はクスッと笑い声を漏らして、濡れた窄まりを指先で突く。
「やっぱり、もっと濡らさなあかんのかな……」
──ちょっと待ってな……と、翼の頭を撫でて、翔太はベッド横のチェストに手を伸ばした。
「……それ、って……」
「良樹が、くれたやつな……」
引き出しを開けて取り出したのは……、昨日、水野が無理やり翼の鞄の中に入れた、あの二つのアイテムだ。
翔太はボトルの蓋を開けて、とろりとした液体を手のひらに垂らし、それを掬って蕾の入り口にくるくると塗り付けていく。
「あっ……っ、ん」
さっきよりも、滑りが良くなったせいか、甘い快感がゾクゾクと背中を駆け上がる。
翔太は、更に追加したローションを指に纏わせて、じりじりと翼の体の中へ侵入させていった。
──『痛い言うても知らんからなっ』
さっきは、そんな事を言っていたけれど、翔太の指は、翼が傷つかないように、痛がらないように、気遣っているように思える。
入り口は、異物の侵入を拒むように抵抗を見せたけれど、指先が入れば、襞が吸い付くように翔太の指を飲み込んでいく。
「めっちゃ吸い付いてくる……」
「アホ……っ、そんな……実況いらん……っ、うっ」
思っていたよりも痛みはなくて、それよりも狭い路を押し広げて入ってくる圧迫感が凄い。
「……っは」
翼は、身体の力を抜こうと、何度も息を吐き出して、それを受け入れる。
付け根まで埋め込むと、翔太は壁を押し広げるように、ぐるりと指を回転させた。
「……なんか……オレ、変……熱い……」
翔太の指が内壁を圧迫する度に、何かジンジンと熱が広がって、それが気のせいなのか分からないけれど、中がどんどん熱く疼き出したのだ。
それは、中だけでなくて、さっきローションを塗られた入り口の周りも、同じように熱を帯び始めていた。
「……ローションが、中でめちゃ熱くなってトロトロしてきて、俺の指もなんかジンジンしてる……」
翔太が余裕のなくなってきたような声を落として、指の抜き挿しを始めると、中の襞がそれを阻むように絡みつき始めた。
「ああっ、んっ、待って、待って……なんかっ変……っ」
中が熱で蕩けて、ぐちゃぐちゃに掻き混ぜられているような、そんな感覚に、翼は腰をくねらせる。
「……待たれへん……」
白い肌を、ほんのりと紅く色づかせていく翼を見下ろしながら、翔太は、二本、三本と、指を増やしていった。
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