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ψ王宮でのやり取りψ

◇◇◇◇ ミニドラゴンのシンはミラージュの第一王子であるチカを迎えに行き、心底から疲れ果てていた。 ミニドラゴンが本来の姿であるシンは王子の手前――魔法を使って人間の青年の姿に変化し、それを今でも保っているため、ただでさえ疲れ果てているというのに、後ろから子犬のように執拗にくっついてくるミラージュの第二王子で王位継承者という立場の、チカと血の繋がりのある弟――シリカという子供の存在によって更に疲れが増しているのだ。 「ねえ、ねえ……シリカ、つまんない!!だなら、一緒に遊ぼうよ……ねえってば~……」 「―――シリカ様、私は疲れているのです。今すぐにでも―――眠りたい程に疲れが溜まっているのです……ですから…………」 「じゃあ……シリカがシンの疲れを取り除いてあげるっ……あの、おじさん……えっと……グリド伯爵も――シリカがこうすれば疲れが一気に吹き飛ぶって言ってくれてたよ?ほら……こうやって…………」 と、おもむろに―――シリカが服を脱ごうとしている事に気付いたシンは慌ててシリカを制止した。そして、深くため息をついた。 「まったく…………そんな事で私の疲れが吹き飛ぶなんてのは有り得ませんよ。仕方がないですね……私が貴方様と遊んでさしあげます―――ところで、いつも貴方様の相手をしているエルフ達は何処に行ったのですか?」 「―――ん、何かね……なんだっけ……弱き者たちを……ねだやしにするって言ってたよ……シリカ、むずかしくてわかんない!!それより、早くシリカのお部屋に行こう!!」 ―――グイッ ニコニコと微笑むシリカの言葉を聞いて、どことなく嫌な予感がしつつも仕方なくシリカの後へ付いていくしかないのだった。

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