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すれ違う心②

◇◇◇◇ Гおい、ノロマ……ちょっと……俺と此方に来い!!大事な話が……あるんだよ」 「えっ……な、何で……いきなり……っ!!?」 「良いから……早く来いって言ってんだろうが―――おい、木下……コイツをちょっと借りるぞ!?」 僕は先程の想太との喧嘩からくる気まずさのせいで静けさに包まれる部屋の中に、急に乱暴に入ってきた青木の姿を見て、目を丸くしながらも――無言で頷く誠を見て、渋々と青木の後に付いていくしかなかった。 ◇◇◇◇ 「……そ、それで…………大事な話って何!?というか、此処って―――どこなの?」 「此処は……俺がこのミラージュとかいう、ふざけた世界に来てから見つけた場所だ――ここならサカセンやゴブリン共に気付かれる事は……まず無いだろうからな。そんな事より、お前ら―――何で喧嘩なんてしてんだよ?」 「それ、どうして青木が知ってるの……というか、そもそも何で僕と想太が喧嘩したかなんて……前の世界で僕を馬鹿にしてた青木には関係ないでしょ……」 と、目の前で珍しく神妙な顔つきをした青木から目を逸らしつつ僕が素っ気なく言い放つと途端に青木の顔に怒りの感情が露になっていき―――、 ―――ドサッ!! 僕は為す術もなく――怒りの感情を顔に滲ませたままの青木から力強く床へと押し倒されて動きを完全に封じられてしまうのだった。

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