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スライム攻めにメロメロ③
――見る見る内にライムスと呼ばれた男が引田という男が誇らしげた表情をしながら手に持っている写真の誠の姿へと変化していく。
「……ま、まこと……僕のこと――滅茶苦茶にして……んっ……あっ……そ、そんなとこ……触ったら――もう、我慢できないっ……」
「ゆ、ゆうた……」
――今、目の前にいるのが本物の誠なのではないと分かりきってはいるものの、あまりにも変身したライムスと呼ばれた男の姿が本物の誠にソックリなせいで僕はポーッとしてしまいながら見つめてしまった。
ライムスと呼ばれた男が誠にソックリな声で僕の名前を囁いたため――体がゾクゾクとしてしまう。
「ふ~ん……やっぱり君と木下誠は――そういう関係なのか。ぼくの愛の告白を断ったうえに、ぼくの存在さえ忘れて――しかも、よりにもよって木下誠と卑猥な関係になるなんて。やっぱり、この程度じゃ……ぼくの気分は晴れないよ。ライムス、思いっきり優太くんの体を弄んでやれ……もちろん、ぼくが大嫌いな木下誠の姿のままで……だけどね~♪」
「やっ……やだっ……!!お願いだから――もう許して……っ……」
僕を優越感たっぷりといわんばかりに満足げに見下ろしながら――それでいて、どことなく憎らしそうに言い放ってきた引田という男へと必死で懇願する。しかし、引田という男は――そんな僕の必死な姿を見るのさえも楽しいというように満足そうな笑みを浮かべて口元を歪めながら――またしても、冷酷な命令をペットさながらに従順なライムスへと命令するのだった。
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