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【操り人形・女郎蜘蛛ノ形】との戦い②

「優太くん……何としてでも――あの画用紙を取り戻さないと!!ぼくが思うに、あの画用紙が――あの気味の悪い蜘蛛の化け物を消滅させる鍵だ!!繭腹の腹の中で――あの画用紙だけ糸で包まれて厳重に守られていた……だから、きっとあれが蜘蛛の化け物の原動力であり――弱点でもある核なんだ!!」 その引田の力強い確信めいた言葉を聞き、慌てて僕から画用紙を奪い取った【操り人形・女郎蜘蛛ノ形】の方へと目線を向けようとした。 ――しかし、 「危ないっ――ユウタ……上だっ……上から――攻撃しようとしてるっ……!!」 「……う、上……っ……!?」 ――ブゥゥーッ………… ――ビシャッ…… 僕が慌てて上を見上げると、動揺しているミストの言葉通りに――いつの間にか人間の腕に瓜二つで奇怪なる脚を使って器用に天井に張り付きながら真っ赤な目を此方へと向けている【操り人形・女郎蜘蛛ノ形】がいた。そして、戸惑うばかりの僕と目があった途端に蜘蛛には似つかわしくない妖艶な口をすぼめ――不快な音と共に白い粘液混じり塊を僕の顔を目掛けて吐き出した。 「うっ……うぇっ……な、何……これっ!?」 【操り人形・女郎蜘蛛ノ形】の狙い通り、その塊が僕の顔へと当たってネバネバとしている白い粘液が顔を覆うように汚したため、その――あまりの不快さに耐えきれず慌てて手で擦ってしまう。 ――すると、僕が顔を擦ってしまったせいで粘液混じりの塊が床へと落ち、その衝撃のせいで塊の中からウジャウジャと何匹も子蜘蛛の群集が出てきてしまうのだった。

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