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【操り人形・女郎蜘蛛ノ形】の最後①

「さて、これで心置きなく【操り人形・女郎蜘蛛ノ形】に反撃出来るよ。本体への攻撃は、サンとガルフさんに任せるとして、ユウタ――あの【操り人形・女郎蜘蛛ノ形】の弱点は、あいつの腹の中にあるガヨウシだ。それで、どうやってガヨウシを取り返すか、だけど――っ……」 「それは、問題ないよ――ミスト様。先程のように、ライムスに任せればいい。さっき子蜘蛛を捕らえたように、今度は画用紙を捕らえればいい。ただ、ひとつ問題がある。それをやるには――あの【操り人形・女郎蜘蛛ノ形】が口を開けなくてはならない。それに――うまくコントロールしてライムスを投げられるかが何よりも重要になる――癪だけど任せてもいいかな、木下誠?」 サンとガルフが【操り人形・女郎蜘蛛ノ形】の気を引いてくれているお陰で、僕らはこれからどうやって画用紙を取り返すか作戦会議をする。勿論、【操り人形・女郎蜘蛛ノ形】に気付かれないように細心の注意を払いながら小声で行った。 ―――そして、作戦会議が終わり全ての準備が整った。 ※ ※ ※ ――ザッ…… 「――さあ、気色悪いクモとやらの魔物め……今度は、このミストが相手だよっ!!」 「Ψ$&Ψ△βΩ‡‡!!」 ミストが杖を構え、サンとガルフへと攻撃を繰り出している【操り人形・女郎蜘蛛ノ形】の気を引く。そして、ミストの唱えた魔法により氷玉がヤツの顔へと当たる。すると、怒りに歪んだ表情を浮かべながら【操り人形女郎蜘蛛ノ形】がミストへ炎の息吐き攻撃を繰り出す為に口を大きく開けた。 (今だ、チャンスは今しかない――誠、頼んだよ……っ……) 僕が心の中で思った時には、既に誠が【操り人形・女郎蜘蛛ノ形】の大きく開けられた口に向かって、再びスライムの形状に戻ったライムスを勢いよく投げていたのだった。

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