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~サンと【イビルアイ】――それに【共依存ビ男】~

▽ ▽ ▽ ▽ ―――ふわ、ふわり…… ――ふわり…… サンが渋々ながらも、【赤いひとつ目の風船】の後を着いていくと、そこはサン達が最初に来た《鏡の間》だった。 しかし、サンが最初に此処に来た時とは違う事が幾つかある。 まず、ライムスが側にいないこと。代わりに敵である筈の【イビルアイ】が側にいて、あろうことか自分を案内したこと。 それに、一部はひび割れて粉々になった筈なのに――今では全てが元通りになっていて再び壁一面に取り囲んだ鏡が己と【イビルアイ】を、まるで監視するかのように映していること。 そして、何よりも――少し離れた場所にサンから見て右半身が【ピエロ的ゾンビ男】で左半身が【笛吹男】の姿をした異様な男がいること。 ―――二人の半身が互いにくっつき合い、ひとつとなっているその奇怪な姿を目の当たりにし、思わずサンは呆然としてしまう。 【あ~あ、とうとう……【共依存ビ男】になって永遠にひとつになっちまったか。歪で醜悪な姿だぜ……それよりも、ほら……夢々ちゃん、この狼男に返したいのが……あるんだろ?】 ―――ふわ…… ――ふわり…… そんな【共依存ビ男】と呼ばれた奇怪な存在に物怖じもせず、【イビルアイ】が、かつては【ピエロ的ゾンビ男】だったアダムへと近づいていき、どことなく優しく問いかけるのだった。

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