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~宴と共に――夜は更ける~
「おい―――お前、今更だけど名前は!?これから行動を共にするのに――名前を知らないってのは、いくらなんでもナシだろ。それと、敬語は止めろ――むず痒くて仕方がねえっつーの!!」
「えっと……僕の名前は――優太……です」
「よし、優太だな……じゃあ、お互いに名前が分かった所で――これを飲め!!《シープ種のピクシー特製マガイ酒》は―――こんな賑やかな夜にピッタリな旨さだからな。」
――フウ、
―――フウッ!!
ホワリンの下僕とやらの《シープ種のピクシー》達の群れがコップの周りを愉快げに飛び回り、一斉に息を中の透明な液体に向かって吹き掛ける。
―――シュワ~ッ…………
すると、たちまち中の透明な液体が泡立ち始めた。すると、彼女達は泡立ち始めた透明な液体の中に――何か赤い小さな物を入れた。その赤い小さな物には見覚えがあった。以前に、サカセンこと坂本先生が僕の体調不良を直すために飲ませてくれた―――《チコリの実》だ。
その《チコリの実》を細かに泡立つ透明な液体の中に入れた途端に透明だったはずの液体が徐々にだが色が綺麗で淡いピンクへと変わっていく。
かつて、ダイイチキュウのテレビCMで見た《ピーチサワー》によく似ている。
「おい、いつまで躊躇してんだよ!?お前も男ならグイッと飲みやがれ。マガイ酒は普通の酒じゃねえから飲んでも平気だしな―――」
「い、いただきます……っ……!!」
―――ゴクンッ
まだ少し緊張しつつも、僕は淡いピンク色に変わった液体が入ったコップを掴むと、そのまま《マガイ酒》とやらを勢いよく飲み込んだのだった。
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