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僕ら一行は大樹の真下で奇怪な生き物と出会う①

仲間達が目覚め、冷静となった今――改めて足元に広がる沼を見ると相変わらず人間の顔をした不気味でみすぼらしい鳥が辺り一帯にプカプカと浮かんでいるものの僕が思っていたよりも深さは然程でもなかった。 「あれ、ライムスは……どこに行ったの!?」 「さっきまで――ここにいたのに。あ、あそこ――あそこにいるよ!?」 ミストと引田の怪訝そうな声が僕の耳に入ってきた。確かに彼らが言うとおり、先程目覚めた筈のライムスの姿だけが見えない。 ポヨン……ッ…… ポヨン、ポヨンッ………… 少し離れた場所でスライム型となったライムスが嬉しそうに飛び跳ねているのが見える。しかし、そこは―――【ハーピーと色とりどりの鳥の群れがとまっている大樹】の真下なのだ。大樹の真下の一部分には暗い沼は存在せず、むしろ色とりどりの花が咲き誇り――また、ダイイチキュウで見覚えのある生き物が存在しているのだ。 「みなさん、みなさん――こっちに来てください!!金色の変な生き物と何か白い物がいるんです」 「金色の変な生き物と白い物……って……?」 嬉々として言ってくるライムスの言葉に対して僕と誠――それに引田までもが、ほぼ同時に疑問を口にした。 (ライムスには恐怖や不安といった感情が存在しないのだろうか……まあ、彼は元はスライムだから、仕方ないか……) そんな事を不思議に思いながら、ふと横にいるミストを見ると――何故か、彼の顔が見る見る内に真っ青になっていく事に僕は気付くのだった。

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