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【ハーピーの世界】の異変と【コカトリス】①

【キューイ……キュイ、なかなかやるのでしゅ……流石はハーピーの御主人しゃまが期待していただけの事はあるのでしゅ……このままじゃ御主人しゃまに申し訳ないので……こうなったら、とっておきの世界を見せつけてやるのでしゅ!!】 ――タッ―――タンッ、 ――タタンッ、トンッ――トトンッ―― 【コカトリス】の石像を大樹のてっぺんからチラッと見下ろして悔しげな―――どこか焦ったような表情を浮かべながら今まで僕ら一行の様子をジーッと観察していただけの【ハーピー】が再び色とりどりの鳥達が群れている大樹のてっぺんで得意のダンスを優雅に披露する。 すると――――、 晴れていた夜空は、たちまち厚い灰色の雲に覆われ、ダイイチキュウにあるプラネタリウムで見るような夜空に煌めく宝石のような星たちが、たちまち雨粒となり―――石と化してしまった沼を濡らす。 そして灰色の雲に完全に覆われてしまった夜空から降り落ちる宝石のような星だった雨粒が微動だにしなくなった【コカトリス】の石像に降り注いでいく。 ――ビキッ ―――ビキ、ピキッ 僕ら一行は完全に油断しきっていた。 【コカトリス】は完全に石像と化した訳ではなかったのだ。 宝石のように煌めく星だった雨粒が【コカトリス】の石像に降り注ぎ―――徐々に全身を覆っていた石がどんどんと物凄いスピードでひび割れていく音を耳にしながら僕達は絶望に襲われてしまうのだった。

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