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【ハーピーの世界の異変】と【コカトリス】②
【ハーピーの世界】も――どんどんと異変に満ちていく。
――灰色の雲に覆われた夜空にはゴロゴロと雷鳴が鳴り響き、青白い稲妻が走る。
――宝石のような星の雨粒が尚も僕らの体へと降り注ぐ。
大樹の枝ににとまっている大勢の色とりどりの鳥達の―――それこそ宝石のようにきらびやかで沢山の色の瞳がギラギラと光り輝きながら突然起きた辺りの状況の異変に戸惑いながら目線をさ迷わせている僕ら一行を嘲笑うかのように一斉に見つめてくる。
【グッ――――グッ……グェェェッ―――!!】
―――バリィィィンッ――!!
一際大きく―――【ハーピーの世界】全体を揺るがしてしまうかのような彷徨が聞こえてきたかと思うと、今まで石像と化して微動だにしなかった【コカトリス】が、まるでダイイチキュウにいる生き物が脱皮するかの如く石の中から飛びだし再び僕らの前に姿を現してくるのだった。
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