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一行に襲いかかるは――大海蛇①

▽▲▽▲▽▲ ゴボッ、ゴポッ―― ゴポ゚ッ、ゴポポッ――― 沼の中は視界が悪く、追いかけてきた誠と手分けをして未だ沼の底に沈んでいるであろうシリカという哀れな少年を必死で探しても―――中々見つける事が出来ない。 (―――早くシリカ様を見つけて――地上に――いや、元の世界に戻らなきゃ!!まだ僕らには救うべき仲間達が―――待っているんだから……っ……) と、僕がシリカ様の姿を未だに見つける事すら出来ていないという事に対して不安と恐れを抱いていると―――ふいに辺りを見渡してくれていた誠がとある場所を指さした。 誠が指さした場所には少年が――まさに、僕らが血眼になって探しているシリカがいたのだ。 ただし―――普通の少年の姿ではない。 シリカという名の哀れな少年は石化した彫刻のような姿となって、未だに暗い沼の底に沈んでいたのだった。 そして、慌てて彫刻のような美しい石像と化してしまったシリカに慌てて近づく僕と誠の背後から何かの影が忍び寄ってきている事など――余裕のない僕らは知る由もなかったのだった。

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