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【インプの三人娘】の逆襲③
誠の目に飛び込んでくる光景は―――とても不気味としか言い様のないもので、今まで滅多に驚きや動揺を表情に現す事が無かった彼ですら呆然としてしまう程に――今の部屋の中の光景は不気味としか言い様のないものだ。
少女が好むような可愛らしいお洋服を着てパチクリとした目を誠達へと向けてくる人形は部屋の天井に余裕で届く程に、どれもこれもが巨大化してしまっているし―――逆に誠(おそらくはこの場にいる引田やミストもだ)は自分が豆粒のようになってしまったかのような感覚を覚えてしまう。
とてもじゃないが―――こんな光景は有り得ないと頭の中で分かってはいるものの、先程からひっきりなしに襲ってくる強烈な頭痛と目眩が判断力を鈍らせ、徐々にこのような感覚に支配されてしまう。
【頭が割れるように……痛い……体や頭を動かそうとすると……余計に痛む……っ……たかだか人形が巨大化したところで……何だというんだ……別に攻撃しようとしてくる素振りもないし……このまま……動かなくても……っ……】
―――と、そのような思いに支配されている内に今度は後頭部を殴られるかのように強烈な頭痛と共に強烈な眠気が襲ってくる事に気付く。
しかし―――、
【このまま……眠れば……痛みから解放されて楽になれる……っ……】
どうしてもネガティブな気持ちに捕らわれ、抜け出せなくなった誠は強烈な頭痛から逃れられるにはどうすればいいのかという考えるという事にだけ捕らわれてしまい、インプ達を探す事と優太達を救うという事を考えるのを半ば放棄してしまっていた。
そして、とうとう__すうっ…………と目を閉じてしまいかけた時―――、
ガツッ………
と、強烈な頭痛と眠気に襲われかけて――どうすればインプ達を探せるか考えるのを諦めかけて眠りにつこうとしていた誠を許さない、といわんばかりにビー玉が何処からか飛んできて彼の体に当たってしまうのだった。
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