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狂宴の始まり、始まり②
◆◆◆
「ん……っ……誠____さっきから、とても……体が熱いんだけど……誠はそうじゃないの?」
体が火傷しそうなくらいに熱くなっているのが分かる。そして、逞しい両腕でもたれかかっている僕の体をしっかりと支えてくれながら涼しい顔をしている誠へと尋ねてみた。
「____体が熱い……か。それはお前が邪念に囚われているからだ。心から快楽を受け入れ、我が物とすれば、体の熱さなどその内に気にしなくなる。それは何も熱さだけじゃない。不安や恐怖といった__あらゆる負の感情さえも気にならなくなる。さあ、優太____極上の快楽をお前に与えてやろう……その邪魔な服を脱ぐがいい」
辺り一面が黄金に囲まれた部屋の冷たい床の上に____僕は上半身裸となって勢いよく押し倒される。流石に、ズボンを脱ぐ勇気はなかったものの真上から僕を覗き込む誠はそんな些細な事など気にしていないようだ。
ぐぐっと力強く両腕を抑えつけられ、体の自由を奪われるが誠の柔らかな唇や生温かい舌で耳たぶ、快感により半開きとなった唇、それに服を脱いだ事でひんやりとした空気に晒されてぴん、と尖りきった乳首を愛撫されると自然と喘ぎ声をあげてしまう。
それは、突然のことだった___。
ゴゴゴゴゴという轟音と共に地面が大きく揺れ、辺り一面の黄金の山が盛大に崩れ始める。
「優太くん、ミスト___それに堅物エルフも……っ……目を覚まして!!そいつらは___敵だ!!」
「優太から離れろ……この____俺の姿を真似た偽物め……いいや、それだけじゃない。この砂の神殿は……紛い物だらけだ」
ハッと我にかえった僕らは、扉の外から唐突に聞こえてきた引田と傍らにいて険しい顔をしている誠の方へと呆然としつつも目線を向けるのだった。
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