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誠達一行は共に《宿屋の外》へと出た!!しかし、新たなる敵があらわれた!!②

「えっ……うーんと……そう言われると何かあったような____あっ……そうだ!!さっき、ミストが張ってくれた結界の中で――あの人、ペットのトカゲがいなくなっちゃったって言ってたよ……だから、きっとトカゲを探してるんだと思う」 「トカゲだって!?こんな雪景色の中で__トカゲを探すっていうのか?でも、まあ……嘘をつかない純粋なお前が言うんだからそれで正解だろうな。その、なんだ……今さら言うのも何だけど……優太、いつも俺を助けてくれてありがとうな」 まるで、ダイイチキュウにいる夫婦みたいに甘い会話をしている誠と優太だったけれど、その甘いひとときはミストとサンがほぼ同時に放った叫び声で煙のように掻き消されてしまう。 「うわ~、何コレ……こんな気持ち悪い見た目の種族――見たことないや。サン、知ってる!?」 「いや、見たことはないな。リザードマンなる種族が王宮から離れた辺境の地で点々と洞窟暮らしをしている、というのを耳にしたことはあるが……噂とは違って大分小振りのようだ。これは、リザードマンに似て非なるものとしか言い様がない。噂ではこのような白い肌をもつものはいないはずなんだが____」 ふと、雪が舞い続ける音に混じって少し離れた場所へと駆けて行ったミストとサンがいる方向から訝しげな様で話している声が聞こえてきたため優太と誠も其処へと駆けて行く。 「う、うわぁっ…………!?」 ザク、ザク___ギュッ、ギュと音を鳴らし、雪を踏みしめつつ、なるべく慎重な足取りで進んでいた優太____。 しかしながら、下はカチカチに凍っていてアイスバーン状態になっており、尚且つその氷が柔らかな雪で覆われて隠れてしまっているため元々はダイイチキュウの都会に住んでいて雪など見ることもなかったため足を滑らせて勢いよく尻もちをついてしまう。 「おい、大丈夫か……優太、俺の背中におぶされ……っ……何かあったら、大変だ」 「えっ……で、でも___誠に迷惑かけちゃうよ。それに、ミスト達はすぐ近くにいるから大丈夫だよ……」 誠は、顔を真っ赤に染めながら恥ずかしいそうに言う優太の側へと寄ってから腕を引っ張りつつ引き上げると、そのまま有無を言わさずに彼の体を横向きにした状態__いわゆる、《お姫様抱っこ》といわれる形で抱き上げた。 「背中におぶさるのが嫌でも、これなら文句ないだろう……優太、お前はやっぱり危なっかしい」 「ま、誠……っ____早くミスト達の所に行かないと……っ……」 辺りは一面の白銀世界で、冷たい吹雪が顔に容赦なく打ち付けるというのに愛しい誠からお姫様抱っこされるというシチュエーションに遭遇し、とてつもない照れ臭さに襲われた優太は恋人へと少しだけぶっきらぼうに言い放つのだった。

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