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第28話

ラシェル視点 ++++++++++ ―……風呂場の壁裏から弟が飛び出してきた……。 「兄上、お帰りなさいませ!」 「うん、ただいま。……ところで何でジークランはそんな所から出てきたんだ?」 「はい! 兄上が心配で! あと、兄上補給を行っておりました!」 「……そうか」 心配? しかも、俺を補給している意味がわからない。 俺は何も提供していない。 「……詳しく聞きたい事はあるが、話しは後にしようかジークラン……。取り合えず、俺達は入浴中だからお前は出て……」 「イやです!!!」 ……言葉を遮られた上に、力一杯拒否された。 「兄上達はこのまま入浴を! 兄上、任せてくれ。勇者殿がおかしな事をしないか、俺が監視する!」 「ラシェル、大丈夫。ボク、いっぱい洗う、ね?」 「……」 そしてジークラン監視の下、再開されたヤマト様による手洗い……。 ―くにゅ……くにゅ…… 「!」 弟に見守れながら、胸の……乳首伸ばされ、クリクリと洗われてる……? ……おい……。これはおかしな事ではないのか? 「……」 上目でジークランを見て、確認のアイコンタクトを試みる。 俺はそのつもりで見たが、弟の様子がおかしい事に気が付いた。 何故、悔しそうに歯軋りをして、今にも泣きそうな顔をしているんだ。 流石に恥ずかしくて泣きたいのはこっちだというのに……。 妙な悲しさに肩を落とした俺に、ヤマト様が気遣わしげに声を掛けてきた。 「ラシェル、ボク、森で動物達洗うしてた。慣れてる、大丈夫」 「……ぇ!」 ……と、いう事は、ナンだ? ヤマト様は動物相手に、この様な手つきで全身を洗って……? ぶち当たった事実に愕然としていると、どうやら俺の洗いが終わったらしく、温かな湯を掛けられた。 そして再び泡を作り…… 「ボクも洗う」 あれ? 俺の洗いが基本だとすれば、ヤマト様自身を洗う流れも同じ……? 「……っ……く……ふぅん……」 「「!?」」 や、やっぱり……! ペニスを剥いて先端の窪みと割れ目を洗い出した……! し、しかも……その様な声を……!? ……あ、洗っている……だけ、なのに、どうしても……その…………弄ってる様に見える……。 素晴らしい視覚の暴力だ。 鼻血が出そうだが、ここは魔法陣の新しい図形配置でも考えてやり過ごそう。 「ぁ、は……はぁ……はぁ……」 ああ……泡と先走りが合わさって、クチクチとした音が……。 少し眉根を寄せて、何かに耐えるような表情……。 ろ、録画……ヤマト様の表情や声と一緒にその洗ってる音も録画したいぃい!!! ……おっと、魔法陣だ。魔法陣……落ち着け、ラシェル……。 ジークランも静かだし、俺が変に取り乱すのは益々変だろう。 「……ん、んぅ……」 そして今度は、胸の乳首を伸ばしてクリクリ……。 ペニスはさっきので半分以上起ち上がって 、先走りが滴ってる。 透明な細い糸が床へ落ち、そこに徐々に溜まりが出来て……。 他にもあるが、とにかく……見ている方が釘付けになる。 いけない気分が盛り上がっている……。 や、洗われている時もそうだったが……。う、うむ……? ……しかし、しかし、だな!!? 「や、ヤマト様……この洗い方は誰に教えられたのですか……?」 言葉だけではまだ分からないかと思い、腕を洗う仕草から小首を傾げて聞いてみた。 「……洗う? ヤト、パルク! 丁寧、洗うやり方……」 「そうですか……」 「ラシェル、早く仲良くなりたい! ……だから、初めて、お尻、した。お尻、洗う相手、特別好き!」 「……そう、ですか……」 尻を洗う相手は特別……、好き? ……トクベツ……スキ……。 「…………尻……洗浄……」 今まで静かだったジークランが零した言葉が、俺の中に波紋を作った…。 ―……ぁ、あ、あンの……エロ狼とエロ猿ぅううううぅ……!!!

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