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第30話
ラシェル視点
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浴場から俺の部屋へと移動して、今夜は添い寝だ。
……俺の部屋に連れて来たのには、ちゃんと理由がある。
それは寝る前に少々教えねばならない、大事な話があるからな!
「―……し、尻を……あの様に……、人の尻に指を勝手に入れてはダメです!」
「……聞いたら、イイ?」
なぜ真顔で聞き返すのですか……。
「ラシェル、今、指、いい?」
お、俺に"今"、聞くのか!?
「特別、なの」
「ぅうう!!」
「ね? ラシェル……ラシェル……」
俺の名前を何度も切なそうに囁きながら窺うように、ペロペロと唇を舐めるヤマト様……。
仕舞いには目元に"ちゅ、ちゅ"として、頬擦りしてきた。
大きな身体で、俺に抱き付いて甘えてくるその様に……
「……ハイ……」
……う、うわー! うわー!! 俺、何絆されて流されるんだ!!
「ラシェル、嬉しい。ありがと」
そ、そんな嬉しそうな顔で俺を抱き寄せないでくれ! 恥ずかシねる!
それからベッドに乗り、バスローブを脱がされ……。
「このヌメヌメしたの、たくさん付ける」
そう言ってヤマト様は自分の先走りで使う指を濡らし、滑ったら今度は俺の先走りも使ってアナルを濡らし始めた。
混じる先走りの液体に体温……を感じて、俺は思わず小さな声を漏らした。
ヤマト様にアナルの表面……襞を撫で、伸ばされて俺は自分のペニスからトロトロと先走りを溢れさせた。
目の前で 先端から俺の先走りを搾り、アナルを解すヤマト様……。
見ているとたまに自身もペニスからも同じ様にして先走りを搾り、俺のアナルに塗り、解す。
"クリクリ"と触られたり、"グイグイ"押されたり……。
どのくらい……こうしていたのだろう……?
ヤマト様が俺に"ちゅ、ちゅ"と唇を軽くあて、舌で唇を舐めるものだから、俺は小さく出した舌先でそれを舐めた。
"ヌルリ"とした弾性を感じたと思ったら、ヤマト様は唇から離れて、
俺達の先走りで濡れている指を……
―ッ……ぷ……
あ……。ヤマト様の滑る指が……一本、俺の中が……"ズ……ズズ……"って割り挿さっていく……。
「……ッ、ふぁ、ぁ、あっ……ぁ……ン、んんっ……!」
「ラシェル……無理? 止める……? 辛そう……」
―……ゴツゴツした違和感。
「うぁ……。……ゃ、ゃめ、ま、せ……ン……。……そのまま……続けて……」
「うん」
でも、この違和感はヤマト様の指。ヤマト様の指。ヤマト様の指……。
「……ラシェル、これでボクの特別」
「……はぁ……はぁ……」
とても……嬉しそうな顔……。俺でそんな顔、してくれるのか?
「ラシェル特別、好き」
「はい、俺は……ヤマト様の、特別……です……」
「好き?」
「はい、好き、ですよ」
俺が答えると、ヤマト様はニコリと微笑んで指を大きく動かし始め、途中で俺の前立腺を発見するとソコを重点的に攻めてきた。
指一本でもそんな動きをされ、更にペニスを扱かれた俺は直ぐに内部がチカチカとし、ヤマト様の手で……
「……ッ、ふぁ、ぁ、あ、あぁッ! イ、イくっ……! でひゃっ……ぁああっ!?」
―びゅるッ! びゅる! びゅる! ……びゅー! びゅー!!
「ラシェル……っ……!」
イッてる俺の先端の白濁の吐出し口に、ヤマト様は自身のをぶっ掛けてきた。
白い熱が俺の腹や胸、顔に飛び散ってきて、"ビクン!"と身体が勝手に跳ねる。
イき仰け反り、その事で尖りしこった両方の乳首を抓み捻られ、俺はそれにも身体を跳ねさせ、涎が勝手に溢れた。
グリグリとヤマト様に乳首を責められ、俺はその手にイき泣いた。
それから強く責め続けられ、俺は軽く意識を落とした……。
そして意識を戻したら、ヤマト様に抱き締められており、身体はサッパリしていた。
……どうやら拭いてくれた様で、バスローブがベッドの端に丸まっていた。
まぁ、そこはしょうがないか……。拭いてくれただけでも嬉しい……。
でも、急に激し過ぎだろ……。
「……何で……指でああしたんです?」
「指入れたら、相手の白いオシッコ出させる、気持ち良くする大事、ヤト、言った」
……本当にどんな教えを受けているんだ……。
「特別スキな人に、ボクの指、四本全部入れさせてくれたら、コレ、入れてイイ、ヤト、言った」
そう言って、自身背丈に見合う長大なペニスを指すヤマト様。
「コレ入れる、一番大きいスキの証……! だから、ラシェルに入れる!! 待ってて!」
「……」
どんな情操教育……。
笑顔で言い切るヤマト様に嬉しい反面、軽く眩暈がした。
そして俺は、ヤマト様に唇を舐められて、そのまま覆われた……。
静かに、ゆっくりと……変化が加わりながら幾度も合わさるお互いの唇。
唇を合わせながら、腕を伸ばし合ってお互いに引き寄せ合う。
半端な様で、俺達は多分満たされている。
裸で抱き合う状態でいたら、ヤマト様の口から寝息が聞こえてきた。
外見は……二十歳位の青年なのに、中身はひどく幼い。
不思議な可愛い人。
俺はヤマト様の寝息を聞きながら、瞳を閉じた。
―……中途半端だが、"重なり"なら、今はこれで十分な気がした……
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