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第35話
ラシェル視点
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……―……ジークラン…弟に嫉妬したのだ、俺は。
「――……ぁ、あ……。ぁああっ……」
アナルへの二本目の指にビクついた俺に気がついたヤマト様は新しい指の挿入を止め、先走りと唾液で濡らした中指一本で抽挿を開始した。
―くちゅ……グチュ……
「ン……ぁ、あ……」
丁寧に俺を扱ってくれるヤマト様……。
指の熱からヤマト様の存在を拾う。
同じ男同士……ヤマト様の忍耐と理性には頭が下がる思いだ……。
ジークランを帰してからベッドに向かい、唇を重ねて俺は伸ばされたヤマト様の手を受け入れた。
そしてペニスを扱かれながら、アナルへ刺激を受け続けた俺は……
「ゃ……ぁ……っ!?」
―びゅる! びゅるッ! びゅるるッ!! びゅ! びゅッ!!
「ラシェル、感じたんだね?」
「んぁあん……っ、ふぁ、ふぁぁっ……」
ヤマト様にイかされ、ペニスを硬く起ち上がらせて張り詰めた紅色の先端から白濁を迸らせた。
俺のこの姿……痴態に目を細めて喜色満面のヤマト様。
そして視線を顔から下肢へと下ろせば……透明な雫を零し、腹に添う様に起ちあがっている興奮しているヤマト様のペニス……。
―……今度は、俺が……。
「ん……は、はぁ……ちゅ、ちゅ……」
まだ身体と精神に挿入準備を要する俺に出来る事といえば、何とかヤマト様の昂っているペニスにこうして奉仕すること……。
舐めたり、咥えたり扱いてヤマト様のペニスの熱を抑え、受け止める。
口内でヤマト様のペニスを感じて、俺自身もどうしようもない"疼き"をもてあます状態なのだが……。
―びゅるるる! びゅる! びゅー! びゅるる!!!
「……ンぁあん……!」
暫らくヤマト様のペニスに奉仕していた後で「ラシェル、イく……!」との言葉の後で顔に白濁を受けて、俺はその勢いと熱に酔ったように嬌声が勝手に出た。
そして慌てて白濁をトプトプと零す先端を咥え、溢れているヤマト様の白濁を喉に何とか流す。
熱いドロドロした塊が僅かに抵抗をみせながら、俺の中に落ちていく。
正直……慣れないし色々ツライところもあるが、ヤマト様のは飲みたくなるのだ……。
それに擬似的に体内に白濁を注ぎ込まれる感覚を、俺は求めているのだろう……。
だから、飲むのを止められないし、進んで残滓も求めるのだ。
「―……は、は……はぁ……はぁ……ン、ちゅ……じゅ、じゅ……ンふー、ふー……」
先端の割れ目に舌を這わせ、頭を上下させて吸い付き内部に残さない様にする。
ヤマト様だから欲しい、こういう行動が出来る……。
彼のペニスを口に含みながら俺の中の二種類の欲望が膨れ上がり、混ざり合う。
『従順と支配』
ヤマト様のペニスから吐き出される白濁から快感を受け、同時に彼のペニスを愛撫して刺激を与え白濁を誘い出させる。
……そして、俺のアナルも……ヤマト様を求めているのが分かる。
…………やはり、香油を何とか調達しよう……。う、うむ……!
今は仰向けに寝るヤマト様の広い胸に頬を寄せながら、そんな事を決めていたら……
―……コンコン……
「―……ラシェル様、おはようございます。朝ですが……?」
……ナフスか。
やはり部屋に呼びにきたか……。
遠慮がちな声に、とても気を使わせていると分かる。
俺はその声に「ああ、分かった。用意する」と上半身を浮かして答え、……結局再びヤマト様の胸に頬を寄せた。
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