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 連れの男はまだ納得がいかないのか、返事に困っていた。 「よろしいですか?」 「……わかった」  三度目。弓月の有無を言わさない強い口調に最早何も言えず、男たちは渋しぶといった様子で頷いた。  男たちが頷くや否や、弓月の腕が伸びてきた。真尋の体がふんわりと浮く。気がつけば真尋は弓月の腕の中だ。 「大事ないか? 痛むのだろう?」  弓月は一拍置いてから続けた。  たとえ尾が九つなくても自分はれっきとしたあやかしだ。  集中力と妖力が戻ればこれくらいの傷なんてどうということはない。ひとりでもどうにかなる。  そういう意思を込めて真尋が鳴こうとすると、彼はそれを制した。  弓月は妖狐の姿をした真尋を胸に抱いたまま男たちに背を向け、この場を去った。  ―密猟者・完―

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