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シャワーを貸してやり、結城に合うサイズの服がたまたまあったので、それも貸してやった。 彼は、虚ろな表情でシャワーを浴び、着替えた。 今は俺のベッドで寝かせている。 疲労困憊したのだろう。静かに寝息を立てていた。 あいつら4人組は、色々な前科もあり、元々退学の一歩手前だった。 今回の1件で確実に退学になるだろう。というか退学させる。 問題は結城だ。 不登校気味だった彼がせっかく学校に来てくれたのに、こんな事になってしまって…。 これではまた不登校になってしまう恐れがある。 なんとかしてやりたい。 俺は、帰宅後の楽しみにしているビールを飲むのも忘れて、彼の事だけを考えた。 それにしても、こんな時に不謹慎だが、結城の身体はとても綺麗だった。 あまりにも色が白く、最初遠巻きに見たときは、女性が襲われているのかと思った。 抱きかかえたときも… あのときは、慌てていてあまり意識できなかったが、とても柔らかく滑らかな身体だった。 危うい美少年の魅力とでも言うのだろうか。 彼は美しい。 俺は、両手を握ったり開いたりしながら、その感触を思い出していた。 「先生…」  その時、後ろから声がした。 ハッとして振り返ると結城がいた。

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