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僕は、そのまま、近くの古びたホテルに連れ込まれた。 男は既に部屋を取っていたようで、そのまま部屋へと押し込まれる。 途中何度も逃げようとしたが、腕をつかまれていたことと、ナイフを持っているという恐怖が、それをさせてくれなかった。 部屋の鍵をかけると男は僕を乱暴にベッドに押し倒した。 ベッドの周りには複数のカメラが三脚に固定されて置かれていた。 僕は、自分でもびっくりするくらい身体が震えていた。 「ひさしぶりだね」 男はそう言いながら、マスクと帽子を外した。 最初は誰だかわからなかった。 「あれ、忘れてしまったかい?ひどいなぁ。あの日、君のお父さんと一緒にいた男だよ」 「あ、ぁあ…っ」 そう言われてハッとした。 あの日、僕の身体を撮影していたカメラ男だ。 葬った筈のあの夜の記憶が蘇り始める。 「ふふ、思い出してくれたみたいだね。嬉しいよ。探したんだよ、空くん」 男は不気味に笑う。 「やっ、こ、来ないで…っ、家に、帰らせて…っ」 「そんなに怯えないでよ、ハァハァ、相変わらず可愛いなぁ。この日を待ちわびていたよ。君の身体を思い出して何度も抜いたんだからね。カメラ、きみが壊しちゃったらしいね。きみの可愛らしい裸がもう見られないと思うととてつもなくショックだったよ」 男がゆっくりと近付く。 怖いよ 助けて、先生

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