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「結城っ!」
ドアの外から聞こえた大きな声は、先生の声だった。
「結城!いるのか!?俺だ!」
先生の声に驚き、僕は固まっていた。
なんで?
なんで先生が僕の家の前にいるの?
僕が何も反応せずにいると、先生は続けて言った。
「結城、好きだ!」
え…
何言ってるの?先生
好きって…。
「俺は!結城の事が!好きだ!だから、結城の側にいてやりたいし、結城を助けてやりたい!」
涙が溢れるのがわかった。
「結城!お前がドアを開けてくれるまで何回でも言うからなっ!好きだ!結城が好きだ!」
僕は、布団を跳ね除け、ドアを開けた。
先生は、体育祭の応援団のように後ろで手を組み、お腹の底から大きな声を出していた。
「先生…」
「結城…」
僕と先生は、目があって、しばらく見つめ合った後、お互いを呼びあった。
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