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僕の部屋に先生がいる。
なんか変な感じだ。
先生は、僕が3日も学校を休んでいることが気になって、住所を調べてわざわざ来てくれたらしい。
僕は、先生に会えたらすごく安心してしまって、堰を切ったように話をした。
あいつにイタズラされていた事、親戚の支援で高校に進学した事、学校を休んだ理由…
まるで、ダムが決壊したかのように、今まで誰にも話せず、心に留めていた全てを、先生に話した。
僕は時々泣いたりして、嗚咽混じりで、言葉もたどたどしかったと思う。
それでも、先生は黙って聞いてくれた。
全てを話し終えると、先生は「辛かったな」と言って、頭を撫でてくれた。
涙が次々と溢れてくる。
僕はよく泣くと思うけど、こんなに泣いたのは初めてだった。
それにこんなに喋ったのも初めてだ。
僕、あまり喋らない方なのに…
僕は先生の胸の中で、たくさん喋って、たくさん泣いた。
泣き疲れて、気づいた時には眠ってしまっていたみたいだ。
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