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第3話

「めーちゃん、大丈夫? 眠いの?」 「うーん。眠い。昨日、遅くまでゲームしてたの」 本当は、クラブのVIPルームで二回、ラブ歩で五回はイって、外出たら朝日が眩しくて焦って電車に乗り込んだ次第だ。 「めーちゃん、寝不足なのにその肌艶やばくない?」 「今日、保険の先生休むって言ってたから、入っちゃおうよ。あそこ何回かがたがたドアを動かすと、鍵が開くんだよ」 「えー、ほんと? じゃあ寝ようかな」 女の子たちの情報に胸を躍らせて、僕は保健室へと向かう。 一年生の女の子たちはまあまあ可愛いんだけど、手を出すとあとあと面倒。 卒業してしまう、お姉さま方ならちょっとはつまみ食いしてみたいけど、――流石に今日は欲情しないかな。 出すだけ出し切った感がある。 今日は、どんな美女でも絶対に欲情しない。 寝不足の思考回路の中、ふらふらと歩きながら半笑いでそう思っていた。 「うっせえな。俺のせいじゃねえだろ」 「熊谷、待ちなさい」 「しるか。授業に戻る!」 進路指導室の前で、争う声がして階段を急いで降りて覗く。 その瞬間、ぐらりと目眩が起きた。 無理な体制で頭を動かそうとしたせいだと思うが、くらくらとその場で座り込んでしまった。 廊下のタイルが、ぐるぐると回って気持ち悪い。 そういえば昨日の夜からお酒しか口にしていないかもしれない。

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