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第14話
「やべっ」
急いでズボンを穿きベルトをする。
すると女二人が、保健室へ入ってきた。
「え……何の匂い?」
「これ、誰かヤってない? 保健室で」
匂いって……何の匂いに気づいたんだよ。
どちらにしよ、隠れられないので乱れた髪を掻き上げながらカーテンを開けた。
「おい」
「ひっ」
「わ、三年の熊谷先輩だ」
はだけたシャツを適当にボタンを留めながら、俺は舌打ちした。
「この保健室から、女が出てこなかったか?」
「え、いや、知らないですけど」
「スレンダーで胸がねえ、男っぽくて、鬼畜で変態な女だ」
見つけ出して、絶対に謝らせる。
可愛かったら、恋人になってやってもいいが、まずは俺の身体を好きにしたことへの謝罪は絶対にさせる。
まだちんこがヒリヒリしている。
「……自分が保健室に連れ込んだ相手のことも分からないんですか?」
「は? ちげえよ。てか、ヤってねえし」
「保健室に女を連れ込んで逃げられたからあわてて口封じ?」
「違うって言ってるだろうが」
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