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第33話
先輩が奥の部屋に入って出てくると、タンクトップに半ズボン姿で登場した。
肩にだっさい、どこかの企業マークの付いたタオルをかけている。
それなのに、なんでだろう。タンクトップから見える先輩の筋肉に、股間が熱くなっていく。
ドキドキしてしまう。
「あっちい。おっさんと二人じゃ狭いんだよ」
文句を言いつつ、ねぎを切る先輩の額に浮かぶ汗。
僕、本当にどうしてしまったんだろう。
先輩の汗いっぱいの出汁ラーメン食べたいぐらい、タンクトップ姿の先輩に興奮している。
先輩が切ったネギ、全部そのまま口の中に入れたいぐらい。
あああ。あんなに格好良くて男前で、筋肉だってムキムキで、男の僕でも憧れちゃうような人なのに、半被りのちんこなんだよなあ。
「またせたな。一番奥のカウンターに座れ、明昌」
「は、はい……っ」
もう呼び捨てで呼んでくれてる。うれしい。
結婚したい。
「じじいはむさ苦しくて最悪だけど、うちのラーメン、味はうめえからよ」
「はい。いただきます」
「これと、これはサービス。これも食え」
豚骨ラーメンを目の前に、のんきに割り箸を割っていたら、餃子とチャーハンとからあげまで出てきた。
「うち、替え玉は無料だから」
「うわあ、おいしそう! いただきます!」
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