37 / 155

珍☆コミュニケーション

おそろいのスリッパで庭に出て、トタン屋根の小さな家に入る。 中は隙間風が入ってきていて、冬は少し寒そう。 脱衣所のかごの中には、おもちゃや水鉄砲。 棚の上には髭剃りや洗顔、床は木でできていてちょっと古く歩くたびにキイキイとなる。 湿気の多いお風呂の脱衣所に木板って、作りが適当すぎないだろうか。 中も、外から丸見えの窓を全開で、タイルの床は滑るし。 これは、うちの父に頼んでなんとかしてあげなければ。 「お前、顔に髭とか生えなさそうだよなあ」 「えー、あ、でも腕の毛も薄いんですよねえ」 えへへって笑いながらも振り返ると、そこには全裸の先輩が顔の髭の部分にシューティングクリームを塗ったサンタ髭のような姿で立っていた。 「俺、朝も剃らねえとジョリジョリなんだよ」 「……素敵」 ほんっっっとうに、黙っていたら、学校一のイケメンだと思うその顔で、サンタ髭。 髭も一晩でジョリジョリになるのにちんこは半被り。 先輩ったら、僕にどんなギャップで惑わせようとして、悪い奴だ。 「おま、」 「なんですか?」 「顔に似合わず、グロいちんこしてんな」

ともだちにシェアしよう!