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珍☆コミュニケーション
おそろいのスリッパで庭に出て、トタン屋根の小さな家に入る。
中は隙間風が入ってきていて、冬は少し寒そう。
脱衣所のかごの中には、おもちゃや水鉄砲。
棚の上には髭剃りや洗顔、床は木でできていてちょっと古く歩くたびにキイキイとなる。
湿気の多いお風呂の脱衣所に木板って、作りが適当すぎないだろうか。
中も、外から丸見えの窓を全開で、タイルの床は滑るし。
これは、うちの父に頼んでなんとかしてあげなければ。
「お前、顔に髭とか生えなさそうだよなあ」
「えー、あ、でも腕の毛も薄いんですよねえ」
えへへって笑いながらも振り返ると、そこには全裸の先輩が顔の髭の部分にシューティングクリームを塗ったサンタ髭のような姿で立っていた。
「俺、朝も剃らねえとジョリジョリなんだよ」
「……素敵」
ほんっっっとうに、黙っていたら、学校一のイケメンだと思うその顔で、サンタ髭。
髭も一晩でジョリジョリになるのにちんこは半被り。
先輩ったら、僕にどんなギャップで惑わせようとして、悪い奴だ。
「おま、」
「なんですか?」
「顔に似合わず、グロいちんこしてんな」
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