「まて、んんっつ」 力が強い。こんな細い男のどこからこんな力が？ やらなきゃ、やられる。 このままじゃ駄目だ。 バシャバシャと目にかけても、瞬きしない異常な目に引く。 が、ここで諦めたら俺の処女が散る。 童貞のまま先に処女が散るとは、何を言っているのか自分でもわからない。 手は動かせないので、足を伸ばして俺がグロチンコの先端を爪でえぐった。 「ひ、っ」 「てめ、これで離れ――」 「ああん。先輩からの足コキ……」 次の瞬間、蛇口を反対に向かてひねったように、水面からぷしゃっと噴射された水。 その白く濁った大量の液体が、グロチンコから飛び出してきたと理解するのと、そいつを頭から押さえつけて風呂場から逃げ出すのはほぼ一緒だった。 あいつは羊じゃねえ。羊の皮をかぶった変質者。 羊の皮をかぶった変態。 可愛い顔をして近づいて、骨までしゃぶって勃起するような変態だった。 俺は逃げた。生まれたままの姿で庭を飛び出し、二階へ駆けあがり適当な服を着て、弟の野球のバッドをもって深呼吸をする。 あの変態の欲望を今のうちにこのバッドで、折ってしまおう。