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第53話
「先輩、僕眠たくなりました」
「ほんと勝手だな!」
「おやすみなさいです」
飽きれた先輩の声を聞きながら、寝たふりをした。
整った寝息、何もしない紳士な僕、寝相の悪い三人の弟。
この中で安心したのか、先輩はバットを抱き枕のように抱きしめて眠った。
先輩がいびきをかきだすのに、五分もかからなかったなんて信じられない。
目の前に僕がいて、よくもまあ本当に安心できるよね。
先輩は自分が美味しそうな体ってもっと危機を持つべきだと思うんだ。
……僕がそれを教えてあげないといけない。
タオルがない分、空間ができて簡単に腕が抜けたベルト。
そのベルトを、バットに抱き着いたままの手に結ぶ。
先輩は、触っても全く起きない。
鼾がうるさい上に寝相も悪いので、結んで上に持ち上げても抵抗はしなかった。
自由が利かない手の代わりに、足を大きく開く。
その開き方が、僕を誘っているようだった。
半パンの上から、先輩のブツを擦る。
ほんのり熱いそれが、だんだんと硬度を増す。
半ズボンをそのまま下ろして放り投げると、先輩のボクサーパンツ姿が現れた。
爪で下着越しに先端をカリカリと弄る。
すると、湿っていくのが分かった。
すんすんと鼻を押し付ける。
駄目だ。お風呂上がりの先輩のちんこは、雄臭くない。
もっと臭い方が僕は好きだ。
仕方ないので、――代わりに雌くさくなってもらうしかない。
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