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第72話

お前の合体は意味が違う。 と思いつつもさっさと帰れと足で追い払う。 「僕、先輩の可愛い寝顔の写真持ってるんですよね。忘れてませんよね?」 「お、どしてんじゃねえよ」 「僕、また来ますから。あと受同士できゃっきゃって集まって、先輩たち可愛いですね」 耳打ちされて、は?っと首をかしげる。 俺の友達たちは、どう見ても俺と同じ屈強な筋肉を持った元バスケ部たち。 身長だってそれなりにあるし、しゃべると馬鹿だが顔がいい奴らばっかだ。 そんな俺たちを見て、受だと? 「……お前、俺たち全員抱けるのかよ、きもいな」 「ひどい。僕は先輩だけです! 先輩だけの肉ぼ「うあああああ、帰れ、帰れ!」 何を言おうとしていたのか分からないが追い払った。 恐ろしい。あの羊の皮をかぶった変態がどんな行動をするのかわからず、気が動転してしまう。 追い払ったあとでも、まだ心臓が早く波打っていた。 あいつはこれ以上、近づけたらいけない。

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