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第76話

「いいけど、ここは俺たち全員三年間バスケ部だったやつらばかりだし。お前がいるチームの方が不利になるけど」 「えーっとじゃあ僕だけ3歩以上歩いてもOKとか、ルールを優しくしてくれませんか? お願いしまーす」 「まあ、それぐらいいいんじゃねえの」 「俺たちだって本気でするわけじゃねえしね」 「じゃあ、炬隈と明昌ちゃんは別チームだな。俺たちが分かれるよ」 トントン拍子で決まり、奴らが俺たちに背を向けて、グーパーしてチームを分けだした。 明昌は俺の方を振り返ると、にやりと笑った。 「先輩、覚悟していてくださいね。先輩には全部脱いでもらいますよ」 「は。バスケ部でもねえお前に負ける気がしねえよ」 ばーかと全く相手にもしていなかったが、いざチーム分けしてからさあ、はじめようという瞬間に明昌が『えい』と3ポイントをいれてしまった。 「あ、3ポイントの場合、3枚脱ぎます? 1枚にしときます?」 「そんなの三枚にしたらすぐに終わるだろ。1シュート1枚だ」 だが、そのあともなぜかこいつはシュートを決めて、俺たちのグループはタンクトップとパンツ、靴下でいきなり挑むことになってしまったのだった。

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