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第87話

「ああん。お姉さん、どこ触ってるの」 「エステですからね。ちょっと痛いですよ」 「や、優しくして」 「………っ」 エステサロンに到着すると、四階建てのお城みたいな館の中に案内された。 アンティーク調だの、海外の貴族の城をそのまま輸入して建てたとか、眠たくなりそうな建物の説明を受けながら最上階のVIPルームに連れていかれた。 そこは受付のお姉さんから、明昌の担当のエステシャンから、すべて綺麗なお姉さんで天国だった。 「さ、そこに寝転んでください」 「……っす」 俺だけ社長って点以外は天国だった。 紙みたいなパンツ一枚にされて、タオルで体を隠しながらまずは足のマッサージが始まった。 が、隣の明昌たちが楽しそうで下を向いたら涙が出そうだった。 「まずはこのクリームを塗って」 「はいはい」 「あ。隣がうるさかったね。閉めておくね」 ぱたんと閉められて、今度は棚から何かごそごそ取り出してきた。 「さて足が終わったらこれ使うから」 「……なんすか、それ」 「搾乳機」

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