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第99話

おしぼりで、股間付近を念入りに拭くのでしっとりと濡れてきた。 弟三人も、異常な空気に口の中をハムスターのように膨らませて茶碗をシンクに置くと、ランドセルをもって逃げていく。 「あ、行ってきますのキスしたかったのに」 「やめろ。あとパンツが濡れてきたからおしぼりで拭くな」 「すいません。じゃあ、僕の朝ご飯を」 いそいそと耳に髪をかけながら俺の股間に顔を埋めようとしてきた。 朝からこいつは何をしようとしてんだ。 「おい」 「僕も朝はミルクを飲みたいんです」 「やめろ」 「ミルク……」 俺の股間に顔を埋めるのは良しとしよう。 が、俺の視界には、おしりを振っている変態しかいない。 ちんこが立たない。昨日の樹木寺さんみたいにバキュームみたいな破壊力なら分からないけど。 「ええー。なんで出ないの」 「お前におっぱいがあれば出てたかもしれんが、もういいだろ」 俺は着ていたTシャツを脱ぐと、裸エプロンの明昌の頭にむりやり押し付けて着せた。 「俺はお前の裸エプロンに何も感じない」 「……ひどい。でも彼シャツだ」 俺の服をくんくん匂いながら、綺麗な顔の頬を染める。 もったいない。その顔で笑ったら、女なんてすぐに落ちてしまうだろう。 なのに、この綺麗な顔で俺の股間を狙うなんて、本当にもったいない。 「あのう、今朝、シャワーを借りたらなんかキュルキュルって音がしてたんです。外の壁からだからシャワーの給湯機からかな?」

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