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第112話
「先輩、ありがとう。ご褒美、あげるね」
机の下にもぐって、放っておいた先輩のチンコを咥えた。
萎えてしまっていたけど、丁寧に舌で舐めて擦ってちろとろと舌先で弄ったら反応してきた。
まだ整っていない息を吐きながら、先輩がうなるのが分かる。
「てめえ、今すぐ、はずせ。今なら一発殴るだけで許してやる」
ちゅっと先端にキスすると、先走りで糸を引く癖に。まだ強勢をはるのか。
「この拘束を外したら殴られちゃうなら――外さないまま帰っちゃおうかな」
「て、んめぇ」
怒ってる声と、ガンガン暴れて机やいすの音を立てるのが、興奮してしまう。
先輩、大好き。
もっと、――もっと吠えて。
わざと下品な音を立ててフェラしてあげると、やめろ、だの、へんたい、キモイ、と怒声が上がったが、思いっきり口で奉仕してあげた。
怒って興奮していたけど、なかなか出さなくて苦労した。
「……殺す。絶対、殺す」
ごっくんと飲み込むと同時に、先輩が絞り出すような声で――でも嘘じゃない本気の声でそう言った。
「怖いから、じゃあ僕このままで帰りますね。落合先生に、助けてもらってください」
まあ先生はもう今日は帰らないんだけどね。
そして鍵は僕が持ってるし。
「こんなことしても――俺の心は離れていくだけだからな」
「えー?」
「お前が俺の体目当てなら問題ねえだろ。俺はお前が世界で一番、殺したいぐらい嫌いだ。死ね」
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