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第129話
先輩にバイブ突っ込んで、尻尾ふりふりさせて、片足上げてマーキングだよってそこでトイレさせて――。
「明昌!」
で、家から出してあげないんだか服なんていらないし。
「おい、明昌」
僕に愛を囁かないなら、犬みたいにワンって言葉しか発したらいけないってことにするし。
「明昌!」
「う、……さい、今、僕、妄想し……」
ふっと体が軽くなった。
口元に何か充てられて、ぷしゅーッと新鮮な空気が入り込んできた。
それが酸素ボンベだと知って、体の力が抜けていく。
「……ありがとうな、明昌」
「先輩!」
頭をポンポン撫でられたので、抱き着いたら物足りなくて目を見開いた。
細い……?
「あ、動かないでください。私は彼と違って体力に自信がないので」
「は? だれ?」
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