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第133話

「僕は、別に先輩のために助けたわけじゃないんです」 「ああ」 「助けたら、先輩が僕を好きになってくれるだろうなって下心で助けたんだ。先輩みたいに、誰かのヒーローになれるような、人じゃない。僕は下心とか、ちんこの意志の方が強い人間なんです」 「知ってる」 「先輩が樹木寺さんのマンションでナニしてたか知って、監禁したいぐらい怒ってるんです」 「変態だよな」 「僕、ろくでもない奴です」 「知ってる」 ちらちらと降る黒い炭は、きっと触れたらまだ熱い。 触れれば手も汚れてしまう上に、火傷だってしてしまうかもしれない。 消火したって、熱はくすぶって消えてくれないんだ。 「ふんだ。助けたお礼を、体で払ってくださいよ。ちんこ、入れさせてよ」

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