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第148話
付き合いたいと思ていないのに、気持ちは複雑だった。
弟たちは樹木寺さんの差し入れのシュークリームを食べながらゲームをしている。
こいつら、家に戻って元の水準で暮らせるのか心配だ。
「まあ、聞かないことにするけど。就職先だけど、うちが嫌なら公務員試験受けたらどうかな?」
「公務員?」
「そう。役所とかじゃなくて、警察官か消防士。公務員試験の予備校に通う方が確実だけど、君の実績と人柄なら面接は大丈夫だよ。あとは筆記試験ぐらいかな」
公務員試験……。なるほど目からうろこだ。
「消防士なら夏ぐらいかな。警察官ならたぶんそろそろあるよ。私としては、君は警察官のコスプレの方が背徳感でやばいんだけど」
「消防士の方が、いいかな。お世話になったし恩返ししてえ」
「だよね。だったら夏に向けてやっぱり勉強だよー。落ちても来年受ければいいからほかの就職先を一応きめとくのもありかな。私で良ければ協力するよ。下心が全くないわけじゃなくて……偶に飲ませてくれたら、嬉しいけど」
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