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「立花さん、俺より年下なんですか!?」 「え、逆に榛葉さんは優征より年上なの?」 何故か驚かれたけど、俺は自分より年下の立花さんがこんな高級マンションで色んな土地や建物を所有している人だなんて驚いて言葉を失ってしまった。 「立花 ゆかりさん。不動産女王と呼ばれた彼女の遺産を引き継ぎましてね。まぁ、そりゃあ遺産相続は揉めに揉めて、本当に一時期は命も危なかったですから、――こんなセキュリティの高いマンション暮らしなんですよ」 遺産相続で揉める……。 つまり頼りたいはずの親戚や血縁関係から冷たくされてたんだ。 ちょっとだけ……高校時代には親から見放されていた自分に重なってしまう。 立花 ゆかりさんも。 山奥の洋館に住んでいた着物が似合う綺麗なご婦人だったはず。 「あの、立花さんと話してきて良いですか?」 俺の言葉に寒田さんは首を振った。 「まずは俺から話させて下さい」 side:立花 優征 『く、口で、口でしますから!』 今にも泣き出しそうな切ない顔で俺を見上げていた。 未だにこいつの白い足にはうっすらと俺が刻んだ痕が浮かんでいるのに。 そもそも、初日に口でやらせた時は俺が腰を穿つ度にポロポロ泣くだけで、経験も無かったはずだ。 いや、咄嗟でできなかったのか。 葉山みたいなだせぇ奴の下で働くぐらいだ。 もしかしたらアイツぐらいならヤらせてたのか。 勝手に想像して勝手に苛々してしまい、煙草に火をつける。 俺を怖がるくせに、抱いたあの日は俺の背中に必死でしがみついていたくせに。 真っ赤に頬を染めながら、足を開いて俺を受け入れたくせに。 「優征」 リビングに現れたら緑は不機嫌そうだったが、俺の首元を見るなりしかめっ面を見せた。 「その傷は?」 「…………」 言いたくなかったが、榛葉を守れる味方が欲しいと思った。 「榛葉のマンションに、あいつの荷物を取りに行ったんだ」

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