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頭が真っ白になるし、足はもう間隔なんてない。
イきたい。イきたい。
「出すぞ」
低く掠れた声で言うと、穿つリズムが早くなる。
揺さぶられて、奥を貫かれた、口を押さえて声を我慢するだけでやっとだった。
「―――っ!?」
奥に大量の熱が放たれたのが分かった。
内蔵が暑く、お腹が燃えるように暑く苦しい。
立花さんは息を整えたけれど、俺はピクピクと動くだけでキツく根元を結ばれているだけでイく事はできなかった。
「菊池、車を出せ」
無慈悲にもそう言われ、そのまま車は発進された。
「えぅ……ひっ……くっ」
「榛葉くん、佐之助さんに近づこうなんて二度と思わないで下さいね」
「ぅぅ……」
するりと前に倒れそうになった俺を立花さんが後ろから抱き止める。
「俺はまだ、許してない」
凍てつく言葉に俺の背中は絶望で冷えていった。
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