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両手で顔を隠して、頭を振る。 「顔を見せろ」 無理矢理腕を引っ張ると、ウサギのように真っ赤な目をした榛葉が俺を怯えた目で見ていた。 「佐之助には二度と近づくな。分かったな」 何度も頷く榛葉に――もう良いだろうと玩具を抜いてやった。 ベットに転がる玩具を全て処分して寝室に戻ると、まだ榛葉の身体は玩具を入れられていた時のように身体を揺らしていた。 飲み物ぐらい用意してやろうと部屋から離れようとすると、榛葉が俺の腕の裾を握り締めた。 「も……止めて下さい」 「飲み物を取りに行くだけだ」 そう答えるのに榛葉は頭を振る。 「嘘だ……」 「嘘なものか」 「うぅ……嘘ですっ」 俺がまた何か榛葉にしようとしていると不安になったらしい。めそめそと泣き出してしまった。

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