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リューさんは人を良く見ている。
その通り過ぎて、苦笑いしかできなかった。
「貴方の素性は、うちの社長も念入りに調べ上げていたので、僕も頭の中にインプットされてますが、本当に不幸体質と言いますか、――現在はほぼあの立花社長に軟禁状態。でもそれは、貴方が自分なんてと諦めているからでしょう」
「……病みあがりの身体全身に突き刺さる様な言葉です……」
「真実だからですよね」
それでも俺のお粥の減りをずっと目の端でチェックしてるから、この人、隙のない頭のいい人なんだと思う。
俺が殆ど食べ終わる頃には、白湯と薬を用意してくれる徹底ぶりだし。
「変わりたい、んですけどね」
せめて、監禁されたあの満月の日から、俺は現状を打破しようと立花さんと話し合いをしたいと何回も思った。
どんなことを考えているのかと、歩み寄ろうとした。
その度に傷付いて――心が何度も諦めて壊れていた。
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