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第147話
「うるさいうるさいうるさい! 榛葉に触れるな、汚いその身体で、手で! 榛葉に触れるな! くっそ。榛葉!!!」
引き寄せた俺を、後ろから藤宮さんが首筋に舌を這わせてくる。
何も履いていない足を、太ももからゆっくり上へなぞるので身体を捩らせてにげると、剃刀を首に当てられた。
「榛葉の綺麗な顔が目当てならこの剃刀でズタズタにしてやるから、さっさと榛葉から手を引け!」
剃刀の冷たい刃の感触が首に食い込んで行く。
「止めて下さい、藤宮さん。こんな事、駄目です」
「榛葉。俺は君の顔だけじゃない。たとえズタズタに切り刻まれても愛しているよ」
「やっ」
太股を触っていた手が、俺の中心を力任せに握った。
菊池さんが動こうとすればその手は再び拳銃に戻されたけれど、痛みは燻っている。
「藤宮さんは、優しくて親切で、いつも穏やかな笑顔で俺、本当に尊敬してましたっ お願いだから離して下さいっ」
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