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第186話
最近、榛葉は不安からか甘えてくる。
自分から、真っ赤になって泣きそうになりながら誘う時もある。
疲れてそのまま眠ってしまいたいと言う事はつまり、上手く眠れていない。
「だが、このまま優征に依存していく生活はよくない。犯人が亡くなったのは気の毒だが、それもいつかは知らせなきゃいけないだろ」
「今はまだいい」
「榛葉君も、自分で地に足を付けて生活するべきだ。毎晩泣いてしまうのならば、好きな職業に戻してやるだけでも心が安定しないか?」
その言葉に眉を寄せてしまう。
それは俺も思ってはいる。
もう監禁はしていないつもりだし、無理強いもしていない。
榛葉が店を持つのは、あいつの腕は申し分ないし、あの財産があればできるのだが、榛葉はまだお金を溜めたいと俺の秘書を買って出ている。
話し合おうにも、俺は榛葉とそんな会話を上手く出来ないし、つい短く吐き捨てるように言ってしまう。
俺は現状で不満もないしな。
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