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第220話

わざと寝た振りを続けたら、彼はなんとかシーツの交換を終えて、俺を抱きかかえると、優しくベットに寝かせてくれた。 次はどうするのかなって待っていたら、寒田さんがくれたパジャマの上を着せてくれて、室内の温度を調節すると布団を被せてくれた。 あんなに激しく乱れたベットは綺麗にされて、彼は優しく俺の髪を撫でる。 粘膜は等に擦りきれて、下半身は悲鳴を上げていたけれど、それでも心は満たされていく。 恐怖を受け止めて貰えた今、俺の心は潤っている。 (でもなんで下半身はパジャマ着せて貰えてないんだろう?) そんな事を寝た振りしながら思っていたら、彼が部屋から出て行き何かを持って現れた。ちらりと薄眼を開けたら、救急箱だった。 彼がそんなものを持っているのが不思議と言うか似合わないんだけど――。 って。 「うわわわわ」 「――起きたか」 そのままベットに入って来た彼は、布団を捲り俺の足を広げだした。 「無理をし過ぎて腫れているから、薬を塗っておく」

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