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第251話
何がヤバいのか疑問に思う間もなく、立花さんの手が太股をなぞり、中心を握る。
「またチクチクし出したな。この後、剃ってやろうか」
「い、ゃっ」
ネクタイを引っ張って、やわやわと刺激する快感に耐えると、立花さんがテーブルに手を伸ばし包丁を俺の手に握らせた。
「切れ」
ネクタイを指差す。
緩んだネクタイを、切ってしまえと言う。
でも、立花さんに包丁を向けるのは怖くて首を振ると、俺の両手に自分の手を被せて躊躇なくネクタイに包丁でのこぎりの様に切り込みを入れ出した。
「快感の為ならばこれぐらい浅ましく獰猛になるべきだ」
首をふるふる振ると、切りこむを入れ終わり包丁をまたテーブルに置く。
目で俺に言うんだ。ネクタイを千切れって。
彼の全てを見るには、もっと荒々しく彼を求めなきゃいけない。
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